2022年06月10日
同業者も避ける!不動産投資初心者が相談してはいけない会社特徴7つ
不動産投資は「不動産の専門家」である不動産投資会社に相談することが近道です。
うまくいっている不動産投資家は、優秀な専門家が身近にいて、誰よりも早く情報を得て、優良物件をおさえています。
では不動産投資を相談するにはどんな会社、担当者がいいのか?
今回、不動産会社代表でアパートオーナーでもある私が、もし自分が初心者なら、どんな会社に相談したいか考えてみました。
この記事では具体的に不動産会社で相談できることや、
「相談してはいけない不動産会社の見分け方」を解説します。
また、相談する前に最低限知識として身につけておきたいこと、
不動産会社の付き合い方のポイントなどもまとめましたのでぜひ参考にしてみてください。
1 不動産投資を「不動産会社」に相談する理由
不動産会社ではざっくり以下の内容を相談することができます。
・不動産のこと(最新の物件情報、エリアの賃貸需要、家賃相場、売却理由など)
・融資(金融機関の選定、いくらまで融資をうけられるのか、金利の目安など)
・資産形成(物件を投資する順番、増やすタイミングなど)
・リフォーム(修繕にかかる費用の目安、タイミングなど)
・賃貸運営(管理会社の選定や入居者募集条件の設定)
特に融資に関しては、個人の資産背景や、そのときの経済状況によって条件がまったく違ってくるので、本の情報だけでは限界があります。
不動産投資では物件を選ぶにあたり、金融機関がどういう物件融資をするのかが重要です。
さらに自分がどのような融資条件で借りられるのかをある程度明確しておいたほうがいいです。
そこから目標とする家賃収入を得るために、どのような物件を購入していくか目線を定め、良い売り物件情報が出た時にすぐ動けるようにします。
良い物件はすぐに手がついてしまうので、不動産会社の協力が肝心です。
また物件購入後の賃貸管理や運営など、不動産会社で相談できることは多岐にわたります。
信頼できる相談相手を見つけることは、不動産投資をしていく上で重要なポイントなのです。
2 不動産投資を相談してはいけない会社の見分け方
よく「信頼できる不動産会社の基準」として、
・上場会社なのでコンプライアンスが徹底されているから、
・創業何十年だから、
・販売実績が何万戸だから、
といったものがあげられますが、あてにしすぎるのはいけません。
というのも、基準があるからといっても「自分にとって有益な提案」をしてくれるとは限らないからです。
上場会社の新築アパートを購入して、スタートからずっと赤字続きという方も中にはいます。
不動産投資で失敗しないためにも、相談していい会社かどうかの見分け方のポイントをまとめました。
2-1 デメリット(リスク)を語らず、メリットばかりを強調する
これは投資全般にいえることですが「100%完璧な投資案件」というのは存在しません。
どんな物件でもメリットと、デメリット(リスク)が存在します。
新築ワンルームマンション販売会社に多い手で、
表面利回りだけを提示し、修繕費や固定資産税を加味していないシミュレーションであたかも儲かっているようにみせたりすることがあります。
なかには新築時から家賃変わらず、ずっと満室想定を前提としてものも。
高利回りの物件だから、新築でデザイナーズ物件だから・・
メリットを前面に、リスクをたいして説明しない業者は要注意です。
◎ 見分けるポイント ◎
信頼できる不動産業者は逆にリスクをしっかり話します。
周辺の家賃相場や空室リスク
建物の条件(築年数など)からの修繕の可能性など・・
その物件が、リスクをとってでも投資に値する物件なのかを専門的立場からアドバイスをします。
2-2 初回の相談時にいきなり物件の説明をはじめる。
初回の相談時にヒアリングそこそこに、いきなり物件資料をだし、説明をはじめる担当者もいるようです。
売るだけの目的であれば、年収や借入状況、勤務先といった「融資が通るかどうかを判断するための」最低限のヒアリングだけでいいでしょう。
しかし、
・不動産投資をする目的、資産背景(株、預貯金など)
・独身か結婚しているのか子供が何人いるのか
・投資のリスクの許容範囲が高いのか低いのか
などなど、そういったものは人によって様々です。
その人にあった、無理のない不動産投資を提案するとなれば、かなり細かく聞いていく必要があります。
実際に私の会社でも初回のご相談時は、1時間くらい世間話を交えてその方の不動産投資に対する考えを確認していくので物件の紹介はほとんどしません。
2-3 かたよった種類の不動産投資しか提案しない
例えばワンルームマンションだけといった、かたよった種類だけを提案してくる会社は私なら避けます。
不動産投資は、年収や資産背景、年齢や目的など状況によって合った方法が違うからです。
・現金が潤沢にある方は、立地や価値を重視したマンション
・資産が少ない方が効率よく増やすためにキャッシュフローがでる中古アパート。
上記はあくまで例にすぎませんが、提案内容は人によってこまかく異なります。
ワンルームマンションだけとか一辺倒なわけはないのです。
そういう会社は自社で建築、または物件を仕入れて商品化をしてるので、売る物件が決まっています。
売らなくちゃいけない物件を提案しているだけかもしれないので注意しましょう。
◎ 見分けるポイント ◎
不動産投資に特化した仲介会社の場合、幅広い種類を中立に紹介することができるのでおすすめです。
アパート、一棟マンション、区分マンション、戸建て・・から個人に適した物件を提案することができます。
2-4「節税」ありきで不動産投資をすすめくる
不動産投資のメリットを「節税」でおしてくる業者がいたら注意です。
不動産事業が赤字の場合総所得額から差し引くと、所得税の節税になります。
しかし経費で多く発生するのは、取得時と、数年計上できる減価償却費くらいです。
減価償却費は数年しか計上できず、いずれ黒字化したら節税は見込めなくなります。
不動産投資の目的はあくまで「節税」ではなく、「長期の安定収入を得ること」です。
毎月の収支がマイナスのシミュレーションを見せて、「節税できる」と提案する業者もいます。
それは「儲からない」といっているようなものです。
利益が出る物件を提案してくれるところに相談しましょう。
2-5 購入後の賃貸管理はうけおっていない(売買・仲介だけ)
不動産投資は購入してからが本当のスタートです。
適切な賃貸管理、運営を行って継続的に高い入居率を維持し続けることが重要です。
賃貸管理もしている会社であれば、購入時の物件選定(どの物件が賃貸付けに強いのか)から購入後の運営ノウハウまでしっかり相談にのってくれます。
売買、仲介だけの場合「売れればOK」という業者も中にはいるので、より信頼できる業者なのか見極めが必要です。
できれば、購入して賃貸管理もひきうけてくれるような会社に相談しましょう。
◎ 見分けるポイント ◎
賃貸管理もできる会社は、購入からその後の運営までより総合的にアドバイスすることができます。
2-6 その会社内で不動産投資を実践している人が一人もいない
不動産投資は実際にやってみないとわからないことも多いです。
空室続きで痛い思いをしながら、試行錯誤の結果入居が決まった時の喜び、
エアコンが壊れたという連絡、
忘れたころにくる税金のお知らせ・・
リアルに体験したからこそできるアドバイスは参考になります。
できれば、担当者自身、またはその会社で不動産投資を実践している人がいるとよいと思います。
ちなみに、社員が一人も不動産投資を実践している人がいないという会社は割とあります。
新築ワンルームマンションを販売する営業担当者の多くは新築ワンルームマンションなんか買いません。
理由はもちろん「儲からないから」です。
2-7 ホームページがどこかうすっぺらい(コンテンツが充実していない)
私は、初めて取引する不動産業者のホームページを事前にみることがあります。
ホームページは「会社の顔」。
どういう理念で、社員はどんな人が働いているのか知ることができるからです。
中には、見た目はすごいおしゃれだけど、どこか薄っぺらいというか、温度感が感じられないホームページみかけます。
・お客様の声などの事例がない
・経営者の写真がない
・写真がほとんどフリー素材
・働いている社員のようすがわからない
・採用情報に「年収2000万円以上可能!」「20代でベンツ!」など、どれだけ稼げるかをアピールする文言が並ぶ
上記の条件にあてはまると、会社の利益重視でお客さんの利益は二の次という印象があるので、個人的に取引するのは避けるようにしています。(※あくまで私見です)
◎ 見分けるポイント ◎
ホームページはその会社の顔!事例や、採用情報を見るとその会社のスタンスが見えてくる!
採用情報でいかに稼げるかをアピールする会社は、理念よりも利益優先傾向なので避けたほうがマル。
2-8 番外編:FPや税理士は「お金」の専門家でも「不動産」の専門家ではない
資産運用や、税金対策などでファイナンシャルプランナー(FP)や税理士に相談しますが、不動産投資はどうでしょうか?
結論からいうとFPや税理士は「お金」の専門家であって、「不動産」の専門家ではないので、物件の選定や運用方法の相談は適していません。
もし相談をするなら、特定の物件で不動産投資をはじめた場合、現在の経済状況を考慮して適切なのか、「第三者」としてのアドバイスしてもらう相談の仕方がいいと思います。
最近ではFPや税理士などから、不動産会社を紹介されて投資用不動産を購入するケースも多いようです。
しかし中には、不動産会社と協力関係にあって1物件紹介につきマージンが発生している場合があります。
その不動産会社から不利益な物件を買わされる可能性も高くなるので要注意です。
もし不動産会社を紹介されたら、この記事で書いたことを思い出して信頼できるかどうか判断してくださいね!
3 不動産会投資を相談する上で大事なこと
3章では、不動産会社に相談する上で大事な点をいくつかあげたいと思います。
3-1 相談する前に「最低限の不動産投資の知識」をつけておく
相談する前に「最低限」の不動産投資に関する知識は事前につけておきましょう。
不動産投資を失敗する一番多い理由は「知識不足」です。
知識をつけないまま相談にいき、不利益な物件を買わされた
・・そんな失敗事例を避けるためしっかり勉強しておきましょう。
以下の記事はたくさんある不動産投資関連の本から厳選して3冊選んで紹介しています。
特に初心者で何から勉強していいかわからないという方は参考になると思います。
3-2 複数の不動産会社に相談すること
一つの不動産会社だけに相談して決めてしまうのは避けましょう。
一つだけだと偏った考えにそまり、失敗する可能性があるからです。
営業トークを真にうけず、ほかの不動産会社にも相談し矛盾点はないか冷静にみていきましょう。
当社では、実際に個別相談に来られた方に、他の会社にも話を聞いてみることをアドバイスすることがあります。
3-3 相談をスムーズにすすめるために準備しておく
不動産会社に相談しにいく前に、以下の相談内容に関する情報は事前にまとめておくといいと思います。
・年収の推移が把握できるもの(あれば3年分の源泉徴収票)
・勤務先と勤続年数
・自己資金(預貯金から不動産投資にまわせるお金)
・住宅ローンや不動産投資ローンの有無(毎月の返済額、残高がわかる返済予定表があると◎)
・希望投資対象のエリア
・投資する物件種類(投資している物件種類)
・目標(家賃収入、キャッシュフローの額など)
・現在の悩み、懸念点
より細かい情報を開示してもらうと、担当者もより的確かつ具体的な提案ができます。
懸念点などもできるだけ明確にしておいて、貴重な時間を有意義なものにしましょう。
まとめ
不動産投資は「不動産の専門家」である不動産会社に相談することが近道です。
しかし中には相談してはいけない会社もあります。
見分け方のポイントや、事前に最低限の不動産投資に関する知識を本で学んでおき、しっかり信頼できる業者をえらびましょう。